<高校総体:飛び込み>◇19日◇岩手・盛岡市立総合プール

 女子板飛び込みの予選と決勝が行われ、7月の世界選手権(中国・上海)代表の甲子園学院(兵庫)・馬淵優佳(2年)が2連覇を果たした。世界水準の新技「後宙返り2回半えび型」を成功させるなど、来年のロンドン五輪に向けて手応えをつかんだ。

 2位に58・60差をつけたことより目指す演技ができたことを喜んだ。「(新技で)きれいに入水できたのですごくうれしい。これからも使うので自信になりました」。初出場だった先月末の世界選手権は、緊張し過ぎて予選落ち。技の難易度や筋力面など大きな差を感じた大会となった。帰国後は、父崇英コーチ(47)が「目指すものが変わった」という通り、世界を意識した技に取り組むようになった。新技は世界選手権前後に本格的に取り組み、今大会で出すか出さないか直前まで迷った末に挑戦した。難易度3の技は今大会出場者で1人だけ。得点こそ57だったが「世界選手権ではトップクラスの選手は当たり前のように入れていた。1つの技だけだけど近づけた」。

 試合後は出場選手らと記念撮影をして、Vサインを決めた。「これからもっと技の完成度を高めていきたい」。ロンドン五輪を見据え、さらなる進化を誓った。