日本トライアスロン連合は29日、東京都内で理事会を開き、相次ぐ競技中の死亡事故を受けて各都道府県の加盟団体、大会主催者などに対策を求める緊急要請を行った。特に海、湖などで実施する水泳について「リスクをあらためて重く受け止め、対策を講じることを切にお願い申し上げます」と要望した。同連合によると、今夏の国内大会で6人が心不全などで死亡した。

 水泳と自転車、ランニングを組み合わせたトライアスロンは健康志向の高まりで、競技愛好者が増えている。鳥取県では7月に56歳の男性医師が競技中にうつぶせで浮かんでいるのが発見され、搬送先で死亡が確認される事故があった。

 同連合は各大会の安全対策のアンケートを取る方針で、大塚真一郎専務理事は「全国のトライアスロン大会で安全でしっかりした大会をやってもらいたい」と話した。

 また、これまで国内の大会で禁じていた選手のタトゥーの露出を容認する方針を決めた。大塚専務理事は国際トライアスロン連合が制限していないことを理由に挙げ「市民権を得ている」と説明した。