田代未来(21=コマツ)は3位決定戦に圧勝しても、少しの笑顔もなく言った。「また銅メダルですね…」。

 世界選手権に続き、今年の国際大会は4戦中3位が3回。この日のように、1度負けてから快勝を続けてのメダル獲得が多い。「負けてから良い柔道をしていても。それを最初から作らないと」と課題が口をつく。五輪代表がほぼ確実だからこそ、「自分の殻を破らないと」と頂点へのジレンマは続く。

 ◆リオ五輪代表の選考 男女とも国内外大会の2年間の成績をポイント換算し、参考材料とする。今大会は対象の1つだが、国内唯一の国際大会で候補者が出そろうため重要な意味を持つ。超級を除く代表は、来春の全日本体重別選手権を最終選考として決定する。