今年から常設される体操女子ナショナルチームのトライアウトが8日、都内のナショナルトレーニングセンターで行われた。女子の日本代表が常設されるのは初の試み。リオデジャネイロ五輪では団体で4位入賞したが「上の3強に入っていくためには、特別な強化をしていかないと東京に間に合わない」と塚原千恵子強化本部長(69)。選手が各自所属チームで力を磨いていたこれまでと違い、20年東京五輪の団体、個人メダル獲得を見据え、有力選手を集めて、専門的なトレーニングを積ませていく。

 参加者は12歳から17歳までの10人。基礎体力測定の後、平均台、段違い平行棒、床、跳馬4種目のテストを行った。唯一のリオ五輪代表杉原愛子(17=朝日生命)は、安定感ある演技でひときわ目を引いた。五輪後、新たな技の習得に励み、昨年12月には平行棒で世界初の技「I字2回ターン」を成功するなど成長著しい選手。「環境のいいところでやらせて頂けるのはありがたい。五輪を経験している自分が、引っ張っていけるように」とエースとしての活躍を誓った。

 また、バルセロナ、アトランタ五輪代表で現日体大監督畠田好章氏(44)を父に持つ、畠田瞳(16)、千愛(ちあき、12=ともにセントラル目黒)姉妹、日本人の父と米国人の母を持つ大津エマ(14)らも参加。この中から5、6人が選ばれ、1月27日の常任理事会で承認される見通し。2月から、本格的に活動を始める。