男子の次代のエースが、日本の第一人者を相手に大番狂わせを演じた。

 張本智和(13=エリートアカデミー)がリオデジャネイロ五輪メダリストの水谷隼(27=木下グループ)を破って3回戦に進出。「卓球をやってきた中で一番うれしかった」と初々しく喜びを語った。

 仙台市出身で、中国出身の両親から英才教育を受けた。小学生の年代別の全国大会は6年連続優勝。昨年は世界ジュニア選手権を最年少で制し、将来性を高く評価されて代表に抜てきされた。13歳での出場は日本代表として史上最年少の快挙だった。

 2020年東京五輪での活躍が期待されるホープが挙げた金星に、日本男子の倉嶋洋介監督は「試合になった方が彼は強いことを忘れていた。末恐ろしい」と驚きを隠せない。まさかの敗戦を喫した水谷選手は「僕の分まで頑張ってメダルを取ってほしい」と後輩へ温かいエールを送った。