オービックが29-27で、前回初優勝したIBMを破り、3年ぶり6度目の東日本社会人王座に就いた。

 MVPは、98ヤードのキックオフリターンTD、31ヤードのTDパスをキャッチしたオービックの水野太郎(24)が獲得した。

IBM(1塁側)

  6・7・7・7=27

 16・7・0・6=29

オービック(3塁側)

【第1クオーター】

 オービックのレシーブで試合開始。WR西村が自陣41ヤードまで大きくリターンし、最初の攻撃となった。すると、QBイカイカから西村へ32ヤードのパスが決まり、また、前進した。そして、RB望月のラン、イカイカから望月へのパスで、敵陣20ヤードまで迫ると、3分24秒にK星野の37ヤードFGが決まり、オービックが3点を先制した。

 代わってIBMの攻撃は自陣28ヤードから。QB政本からWR栗原へのパスで6ヤード前進した。続くパスは不成功も、RB高木へのパスでファーストダウンを獲得した。しかし、ここでオービックDB田中にパスをインターセプトされてしまう。

 田中は敵陣深く走り込み、エンドゾーンまで15ヤードに迫った。すると、オービックは3分48秒、QBイカイカからWR西村へいきなりのTDパスが決まり、6点を追加した。しかし、TFPではパスを狙うもIBMのLB高橋にカットされ、2点追加とはいかなかった。

 対するIBMはWR栗原が自陣42ヤードまでリターン。すると、RB鈴木の連続ランでファーストダウンを獲得した。そして、RB伊藤のラン、WR白根へのパスでファーストダウンを更新。さらに、続くQB政本から栗原へのパスでエンドゾーンまで7ヤードに迫った。そして、RB高木のランで残り2ヤードへ。しかし、政本が白根へ狙ったTDパスは不成功、さらに政本のランはロスしたが、7分48秒、第4ダウンギャンブルでWR栗原への3ヤードTDパスが決まった。プレー終了後に両チームにパーソナルファウルがあったが、相殺。その後のIBMのTFPキックは不成功に終わり、得点はオービックの9-6となった。

 ここでオービックにビッグプレーが飛び出す。8分4秒、WR水野が100ヤードに迫る98ヤードのキックオフリターンTD。すると、K星野のTFPキックも決まり、得点差を10点に広げた。

 ◆オービックWR水野 キックオフリターンTDはブロッカーのおかげ。完全にブロックが決まったところを、自分は走っただけ。感謝している。秋はもっとオフェンスが出るようにしたい。必ずTDが取れるオフェンスをやりたい。

 追い付きたいIBMは、再びWR栗原がリターンするも、自陣17ヤードまで。WR白根へのパスも2ヤードの前進に止まる。しかし、ここでオービックがオフサイドの反則。5ヤード進むと、続くRB高木のランでファーストダウンを獲得した。さらに政本からWR白根へのパス、RB伊藤のランでファーストダウンを更新した。そして、政本のキープラン、TEスタントンへのパスで敵陣41ヤードまで前進した。さらにWR鈴木へのパスで同27ヤードへ。さらに5ヤード進んだところで第1Qが終了した。

【第2クオーター】

 開始早々、IBMはエンドゾーンまで17ヤードまで迫る。しかし、そこから3度の攻撃でもファーストダウンは更新できない。そして、K小田倉の33ヤードFGトライはオービックDLジャクソンにブロックされてしまう。

 代わったオービックの攻撃は自陣48ヤードから。すると敵陣に入り、39ヤード地点でファーストダウンを獲得した。そして、WR前田へのパスで2ヤード進むと、イカイカが自身のランでファーストダウンを獲得した。敵陣28ヤードからの攻撃となるが、ホールディングの反則で10ヤード罰退。ところが、ここでIBMがパスインターフェアランスの反則。オービックは労せずして15ヤード前進した。しかし、K星野の33ヤードのFGトライはIBMにブロックされてしまう。

 IBMの攻撃は自陣39ヤードから。QB政本はパス攻撃を試みるが、最初は不成功、2投目はオービックDB田中に再びインターセプトされてしまう。

 オービックの攻撃は自陣48ヤードから。イカイカはRB地村へパス、さらに地村はWR木下へパスして木下が走るが、ファーストダウン獲得には至らない。

 そして、パントの際、オービックに反則があり、IBMの攻撃は自陣34ヤードから。QBがクラフトに代わるとRB高木のランでファーストダウンを獲得。さらにオービックのフェイスマスクの反則で敵陣33ヤードまで進んだ。そして、同7ヤードまで前進したが、IBMはホールディングの反則で10ヤード罰退。しかし、次の攻撃でファーストダウンを獲得した。ここでQBクラフトはスタントンへTDパスを狙うが不成功。しかし、続く攻撃で10分20秒、WR栗原へ6ヤードTDパスが決まる。TFPキックも決まって、IBMが3点差に迫った。

 前半残り1分33秒でオービックの攻撃に代わる。すると、自陣38ヤードからQBイカイカは相手のタックルを振り切ってパスに成功、ファーストダウンを獲得した。さらに、WR水野へのパスでファーストダウンを更新。勢いに乗るイカイカは11分38秒、水野へ31ヤードのTDパスを決めた。TFPキックも成功し、オービックが再び10点差とした。

 IBMはRB高木がキックオフリターン。しかし、オービックのタックルに遭い、19ヤードしか戻せない。ここで前半が終了した。