20年東京五輪に向け、日本のセーリング界が動きだす。同五輪のセーリング競技の会場である江の島ヨットハーバー(神奈川・藤沢市)で、国際大会「江の島オリンピックウイーク」が27日に開幕する。同会場のヨットハウスは、14年(平26)1月に、東京五輪をにらんで新装オープン。すでに470級のジュニア世界選手権、RSX級世界選手権などの国際大会を開催してきた。

 「江の島オリンピックウイーク」は約40年近い歴史を誇る国際大会だ。64年東京五輪のセーリング競技が江の島で開催されたことを記念して、76年モントリオール五輪後に始まった。大会は470級男女、RSX級男女など、五輪9種目に420級を加えた10種目で争われる。

 今年は、関係者によると「例年に比べて海外勢の参加が多い」。日本勢では、リオデジャネイロ五輪女子470級で5位入賞の吉田愛(36)、吉岡美帆(27=ともにベネッセ)組。先週、日本で初めて開催されたW杯蒲郡大会で銀メダルを獲得した男子470級の磯崎哲也(25=エス・ピー・ネットワーク)、高柳彬(21=日本経済大)組ら、トップ・セーラーがほとんど出場する。すべては東京五輪に向けて「いよいよ秒読み段階に入った」(関係者)。

 23日未明から早朝にかけて、江の島も台風21号のため、激しい風雨と高潮の影響を受けた。江の島ヨットハーバーの向かいにある小田急ヨットクラブは被害が大きかったが、同ハーバーは駐車場が冠水し、ヨット1艇が破損したぐらいで、被害は最小限にとどまったという。