世界女王が“完封負け”した。17年世界選手権女子48キロ級を制した須崎優衣(18=東京・安部学院高)が入江ゆき(25)に0-10のテクニカルフォール負けした。

 0-2で迎えた第2ピリオド。入江に得点を重ねられ、まさかの敗北。会場からは大きなため息が漏れた。試合後、須崎は号泣しながらこう振り返った。「練習が足らなかった。気持ちは勝つと思っていたのに、相手のうまさが上だった。自分の弱さが出た」。

 来年4月から名門の早大に進学する。「(拠点とする)エリートアカデミーの最後(の大会で)で、優勝して、お世話になった方に恩返ししたかった。それがかなわず、本当に悔しいです」。

 22日の同級準々決勝ではリオデジャネイロ五輪金メダルの登坂絵莉が勝利後、負傷していた左膝などの影響で棄権した。須崎は「それは(この試合に)関係ないです」と口にした。