女子の由利(秋田)は都城商(宮崎)にストレート勝ちし、過去最高に並ぶ16強入りを決めた。Vプレミアリーグ上尾入りが内定している吉野優理(3年)がフル回転し、勝利に導いた。

 由利のエース吉野が、最後もレフトから豪快にスパイクを決めた。仲間が祝福に駆け寄っても、笑顔はなし。「目指すところはまだまだ上。個人的にも働きはまだまだ」。同校の過去最高成績に並ぶ16強に導いたが「目標はベスト4ですから。片手で数えられる順位じゃないと満足はできません」と、Vプレミアリーグ上尾入りが内定している意識の高さを感じさせた。

 4日の1回戦でフルセットの接戦となった責任も感じていた。「力みがあって100%の力を発揮できなかった。今日は自分が勝たせるつもりでプレーしました」。第2セットで7-7と均衡した場面で、相手スパイクをネット際の真下に落とす勝ち越しブロック。「ここで1本止めないと悪い流れになってしまうと思った」。一気に勢いをつけた。12-11からもエースの強烈なスパイクを皮切りに仲間にも火が付き、6連続得点で試合を決めた。

 今日6日の3回戦では昨年準優勝の就実(岡山)と対戦。「相手が上の部分もあるけれど、私たちが上回っている部分だってある。攻めの気持ちでチャレンジャーとして臨みたい。強気でいきます」。勝てば準々決勝を含めた1日2試合。あと2つ勝ちきるまで、笑顔は封印だ。【鎌田直秀】