体操界の「キング」こと内村航平(29=リンガーハット)が7日、オーストラリア・ブリスベンでの個人海外合宿のため成田空港から出発した。「寒さが苦手」という内村にとって、プロ野球選手のようにオフに暖かい地で練習することは「プロになってやってみたかったこと、ナンバーワン」。

 昨年10月の世界選手権で負傷した左足首はほぼ回復しており、10日間の合宿中に「(体の)反応を3段階ぐらいあげたい」とキレを取り戻すとともに、平行棒、鉄棒、つり輪の新たな技を磨く予定だ。

 3日の29歳の誕生日は練習を1日休みとし、家族とともに「ケーキをひたすら食いました」。けがから復帰し、20年東京五輪に向け新たなスタートとなる今年は「体をより強くしていかないといけない。強くして、帰ってくる」。復帰戦となる3月のW杯カタール大会、11連覇のかかる4月の全日本選手権に向け、オーストラリアで力を存分に蓄える。