世界ランキング27位の第5シード、錦織圭(日清食品)は世界232位のノア・ルビン(米国)を7-5、6-3で退けた。右手首の負傷から1月のツアー下部大会で復帰し、昨年8月以来、半年ぶりにツアー大会に出場。完全復活へ、また1歩前進した。14日(日本時間15日)の2回戦は世界72位のエフゲニー・ドンスコイ(ロシア)と対戦する。

 半年ぶりにツアー大会という本来の舞台に戻ってきた錦織は「ここからが戦わないといけないレベル」と気を引き締めていた。序盤はプレーに精彩を欠く場面もあったが、格下のルビン相手に順当勝ち。「復帰して今までの中では一番良かった」と、少しずつ手応えも感じている様子だった。

 ルビンは身長175センチと小柄ながらも思い切りのいいショットで、第1セットは錦織が押される場面も目立った。ただ要所の第11ゲームをブレークしてこのセットを奪うと、第2セットはミスを誘って押し切った。負傷した右手首も徐々に良くなり、違和感はない。ただ本来のプレーを取り戻すのにはもう少し時間が必要のようだ。もどかしさを感じつつも「プラスの方が多い」と、1歩ずつ完全復調へ歩んでいる。