サーフィンの全米オープンを連覇した五十嵐カノア(20)が、日本チームで世界一を目指す。

東京五輪で実施されるサーフィンのワールドゲームズは15日、愛知・田原市のロングビーチで開幕。五十嵐は14日に田原市役所で行われた公式会見で「日本チームとして金メダルをとりたい。ファンに日本のサーフィンをアピールしたい」と話した。

米国で育った五十嵐だけに、同じ米国育ちの大坂なおみ(20)が全米テニスで優勝したのは大きな刺激になった。「試合は見ていなかったけれど、聞いてびっくりした。すっごいですよね。セリーナに勝ったんだから」。同じ97年10月生まれ、同じ全米優勝、そして同じ「とんかつ」好き。

東京五輪を目指して、世界最高峰のCT(チャンピオンシップツアー)にも今年から「日本選手」として出場している。「子どものころから日本の旗のもとでやりたいと思っていた。東京五輪が決まって、チャンスだと思った」と話した。

CT3年目の今季は、ここまでランクも過去最高の9位と好調をキープ。頂点も見えてきた。「もっともっと練習して、2年後には東京五輪で金メダルをとって、日本でもサーフィンをメジャーにしたい」と言い切った。

両親が日本人で家では日本語を話しているために日本語もOK。CT入りで注目された2年前は単語が出ずに通訳に聞く場面もあったが、今は少し詰まる場面もあるが普通に会話する。この日の会見でも日本語を話し、続けて通訳を介さず英語で返答。「日本のコンビニはすごい」「日本は何でもおいしい。今朝のカツカレーもおいしかった」と爆笑を誘う「カノア節」も飛びだした。

大会は男女の個人戦、チーム戦のアロハカップ、個人戦得点の合計で争う団体戦の4種目が行われる。「チームはみんな調子がいいし、楽しみ。金メダル四つとる」と、五十嵐は自信たっぷりに言った。