全国高校総体チャンピオンの開志国際は桜丘(愛知)に75-89で敗れ、姿を消した。

開志国際は、たった1人の選手にほんろうされた。桜丘のSF富永啓生(3年)に7本の3点シュートを決められるなど、大量45得点を許した。「守っても取られる」(富樫英樹監督)と、ある程度の失点は覚悟していたが、やられすぎた。相手エースを意識しすぎて、SG山本星矢(2年)にも3本の3点シュートを奪われるなど、伏兵にもゴールを脅かされた。夏のインターハイ覇者にとって、早すぎる敗退になった。

もっとも、インターハイの覇者とはいえ、開志国際は冬のウインター杯初出場だった。夏のモチベーションを冬まで維持することが難しかった。富樫監督は元中学教員で、本丸中を全中に2度優勝させている名将ながら、冬の大会までのチーム指導に戸惑った。「中学には冬の全国大会はない。夏が終わると、下級生に目がいってしまった」と敗因を冷静に受け止めた。

5本の3点シュートを決めて敗戦にも気を吐いた主将のPG小池文哉(3年)は「3年生がやらなければ…」と目を腫らした。「高校の3年間が終わってしまった、と思った」。3回戦の敗退を悔しそうな表情で受け止めてもいた。