3連覇を狙う千葉ジェッツが、アルバルク東京に残り0・5秒で劇的な逆転勝利をおさめ、決勝進出を決めた。

78-79と1点を追う第4クオーター(Q)残り3秒。A東京安藤のシュートを千葉のパーカーがブロックし、石井がディフェンスリバウンドを取って司令塔富樫にパス。富樫はゴール下に走り込んだパーカーに狙いを定めてロングパスを送り、残り0・5秒。パーカーも1度はシュートを外すも、ゴール下の競り合いの中でセカンドチャンスをつかんでリングに押し込んだ。昨季Bリーグのチャンピオンシップファイナルで完敗したA東京に、粘りの逆転勝ちを飾った。

「今までのバスケ人生20年の中で、大舞台でこういう勝ち方は初めてなのでまだ興奮している」と富樫。勝利の瞬間、両手と高く挙げて喜びを爆発させ、チームメートとともに歓喜の余韻に浸った。普段は冷静にプレーすることが多いが、感情を前面に押し出した。第2Qに1本目の3点シュートを決めると小さく右手で拳を握る。第4Q69-71の場面、右サイドコーナーから逆転の3点シュートを決めると、大きくガッツポーズをしてほえた。直後にA東京の田中に3点シュートを決められ再び2点を追う場面でも、またも3点シュートを鮮やかに決め、この試合で合計3本の3点シュートを含む20得点を挙げた。

第3Qまでは最大14点差をつけるなど終始千葉がリードするも、第4Q残り7分48秒で初めて逆転を許した。残り5分でA東京を4点追う場面でも「あきらめずに戦う」と奮い立たせた。最後の逆転のシーンでパーカーにパスを迷わずに出せたのも「そこに信頼があるから。これまでBリーグ30試合をやってきての積み重ねを、忘れずにできた」と胸を張った。

 

13日の決勝で、達成すれば大会史上7チーム目となる3連覇に挑む。相手はBリーグでの東地区で首位争いを繰り広げている栃木ブレックス。「もう1つ大事な決勝がある。切り替えて臨みたい」。準決勝でつかんだ勢いのままに、頂点まで駆け上がる。