B1新潟アルビレックスBBが1日、長岡市中之島体育館で10月開幕の19-20年シーズンに向けて本格始動した。

外国人選手を除く9選手が基礎的なトレーニングを約1時間半、積んだ。昨年8月のアジア大会(ジャカルタ)期間中に不適切な行為があったとして日本協会から公式戦出場停止処分を科され、シーズン最終盤の今年4月に処分解除されたSG今村佳太(23)が、全体練習初日から飛ばしていた。

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むき出しの今村の両肩が汗で光る。基礎的な練習メニューにも一切の手抜きがない。「今年は僕がやらなければならない。責任感を持ってやる」。そんな強い思いが191センチの全身を動かす。庄司和広監督(44)も「このチームで誰にも負けない強度とスピード感を出していた」と話した。

「迷惑をかけた分、成長しなければ」と今村。昨年8月のアジア大会で不適切な行為があったとして科された公式戦出場停止処分は1年間だったが、約7カ月半で解除。地区優勝を決めた今年4月13日川崎ブレイブサンダース 戦から復帰も、シーズンの大半が不在だった。だからこそ2季分のパワーをコートで吐き出す。目標は1試合で「2桁得点、5リバウンド」。7月31日に新潟入りしていた大河正明チェアマン(61)も「昨季は悔しい思いをしたから2季分働いてくれそう。代表目線でプレーして欲しい」と期待した。

2季連続リーグ得点王ダバンテ・ガードナー(27)がシーホース三河 への移籍で抜けた。そんな状況を今村はチャンスと捉える。「大きな穴だが、若手が成長するためのいい試練」。ゴール下に鋭く切れ込むスピードと、外角のシュート力を備えたオールラウンダー。「チームが苦しい時こそ、活躍したい。期待以上のプレーをしたい」。今村が今季のキーパーソンになる。【涌井幹雄】