SP109・60点で首位発進した羽生結弦(24=ANA)が、212・99を記録して、合計322・59点で優勝した。フリーと合計点の自己記録を更新。2位に59・82点差をつけ、自身4度目のスケートカナダで初優勝を飾った。

冒頭の4回転ループを着氷して勢いに乗ると、続く4回転サルコー、4回転トーループの連続ジャンプなど、4本の4回転ジャンプを着氷させた。フィニッシュポーズ後は右手で力強くガッツポーズ。ネイサン・チェン(米国)が3月の世界選手権で記録した、歴代合計最高点の323・42点に肉薄する演技に、ファンも大歓声だった。

演技後は「久しぶりに心の中から自分に勝てたなという演技だった。ショート、フリーともにそろうことが長くなかったので。自分がここの試合に来る前にすごくプレッシャーをかけていた。ブライアンとジスランに『スケートカナダだよ』って、すごくプレッシャーをかけていた。300点超えたい気持ちもあったけど、それよりスケートカナダで優勝したい気持ちがあった。だからこそ、そのプレッシャーに最終的に勝って、2つともまとまった演技ができてよかった」と心境を語った。

フリーと合計点で自己記録を更新したが、さらなる高みを目指している。「このプログラムに関しては30%、20%ぐらい」と自己評価。「4回転アクセルや(4回転)ルッツを入れたいと思うかもしれない。より高い演技を目指したい」と話し「今壁が見えているので、その壁を乗り越え切れたらもっといい景色が見られると思うので、もがこうと思います」と力強く語った。