バドミントン女子ダブルスで20年東京オリンピック(五輪)を目指す芽室町出身の永原和可那(23)と札幌市出身の松本麻佑(24=ともに北都銀行)が10月31日、2日に札幌で開幕するS/Jリーグに向け練習を公開した。

五輪代表選考の対象となる5月からの国際大会獲得ポイントは、日本勢の出場枠2位をキープしている。地元でのリーグ開幕戦で弾みをつけ、今後の五輪切符争奪レース突破につなげる。

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ナガマツペアが地元北海道で、勢いを取り戻す。31日、リーグ戦会場の札幌に入った。29日に欧州遠征から帰国したばかり。移動の疲れもある中、コンビで入念に連係を確認した。永原は「コンディションは悪くない。応援してくれる北海道の方たちに、チームとしてベストの試合を見せたい」。松本は「北海道のみなさんに力をもらい、五輪レースにもつながるプレーをしたい」と意気込んだ。

東京五輪女子ダブルス出場権は国内3ペアで2枠を競っている。ポイント世界ランクは現在、福島、広田(フクヒロ)組が7万8202で1位、ナガマツは7万2273で2位、リオ五輪女王の高橋、松本(タカマツ)組が7万0002ポイントで4位。来年4月末までデットヒートが続く。永原は「先を見ず目の前の試合で自分たちの形を出していけば、目標は近づいてくる」と前を向いた。

課題を克服し新たな姿も見せていく。8月の世界選手権連覇後、9月の中国、韓国オープン、10月のデンマーク、フランスオープンと、立て続けに韓国勢に敗れた。永原は「レシーブの幅を増やし、アタックが強い相手にも攻めていけるようにしたい」。今後は5日開幕の中国オープンなど獲得ポイントの高い大会が続くため、松本は「世界選手権以降優勝がないので、ひとつ勝って、弾みをつけたい」と巻き返しを誓った。

ラグビーW杯日本代表の活躍も刺激にする。東京で合宿中、永原はサモア戦をテレビ観戦。勝利目前の試合終了間際、松島が4トライ目を決めボーナスポイントを獲得したシーンに触発された。「しびれた。体をぶつけあうには精神的に相当強い物がないと跳ね返されてしまう。勉強になった。私たちも2人で力を合わせ、日本のスポーツを盛り上げたい」。2人1組の「ONE TEAM」で代表争奪戦を勝ち抜き、五輪へのトライを決める。【永野高輔】

◆バドミントン女子ダブルスの東京五輪への道 20年4月28日の世界ランキングで上位16組の出場が決まる(1カ国からの出場は2組まで)。ランキングは過去1年間に出場した大会の、獲得ポイントが高い10大会の平均で決まる。今後は得点の高い11月の中国オープン、12月のツアーファイナルズ(中国)、来年3月の全英オープン、4月のマレーシアオープンの成績が、順位を左右する可能性が高い。