東地区2位の仙台89ERSが越谷アルファーズに先勝し、南三陸町でのBリーグ初公式戦を白星で飾った。身長193センチの臼井弘樹(23)が3点シュート2本を含むシュート6本すべてを決め、ガード白戸大聖(24)も両チーム日本人最多の19得点。B2初昇格チームとの初対決を制した。

月野雅人主将(28)を体調不良で欠く中、再延長で勝利したアウェー香川戦から中3日の戦いをチーム一丸で克服した。第1クオーター(Q)のフィールドゴール成功率は約2割と苦しんだが、同点で入った後半から突き放した。最大12点リードから3点差まで迫られた第3Q中盤も、臼井の3点弾で主導権は離さず。ヘッドコーチ(HC)賞に輝いた臼井は「シュートタッチは良かった」と勝利を喜んだ。

bリーグ時代以来、南三陸町で4年ぶりの公式戦は、日本赤十字社とタイアップした復興祈念試合。Bリーグ後は毎年プレシーズンマッチを開催し、昨年は開幕前にキャンプを行うなど被災地に寄り添ってきた。佐藤仁町長(67)も観戦。桶谷HCは「バックアップメンバーがチームに勢いを与えてくれた。特別なことはできないが、泥臭くコツコツと得点し続ける姿を南三陸町のみなさんに披露したい」とチームコンセプトを貫く。【佐々木雄高】