【デュッセルドルフ=峯岸佑樹】男子66キロ級で逆転での東京五輪代表を狙う17、18年世界王者の阿部一二三(22=日体大)が優勝し、望みをつないだ。1番手の19年世界王者の丸山城志郎(ミキハウス)を猛追し、最終選考会である4月の全日本選抜体重別選手権(福岡)までもつれる見込み。同じく制覇した女子52キロ級世界女王の妹、詩(日体大)と、男子60キロ級の高藤直寿は五輪代表が決定的となった。準優勝だった女子48キロ級の渡名喜風南(ともにパーク24)も実績から初五輪が濃厚となった。

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男子60キロ級で16年リオデジャネイロ五輪銅メダルの高藤直寿は初戦から準決勝までオール一本勝ちし、決勝は台湾選手の棄権により優勝が決定した。2大会連続の五輪代表も濃厚となり、「持ってるなと思った」と笑みを浮かべた。東海大の後輩で2番手の永山竜樹に猛追され、前夜には夢で寝技をかけられていたという。「今、一番強いのは高藤直寿だと証明した。悔しい銅メダリストとしての3年間だったので、金メダリストとして生きたい」と真夏の祭典を見据えた。