ミズノスポーツ振興財団は13日、選手の育成などに貢献した指導者を表彰する「ミズノスポーツメントール賞」最優秀賞を受賞した競泳の鈴木陽二コーチ(70)のコメントを発表した。

鈴木コーチは、昨夏の世界選手権男子200メートル自由形銀メダルの松元克央(23=セントラルスポーツ)を指導している。88年ソウル五輪男子背泳ぎ金メダルの鈴木大地(現スポーツ庁長官)も指導してきた。

鈴木コーチは「まことに光栄に存じております。思えば選手の指導に携わってから半世紀近くがたちました。何よりも喜ばしいことは、指導した選手たちが引退をし、社会に出た後も、さまざまな分野で素晴らしい活躍をしてくれていることです。現在ではスポーツ庁の鈴木大地長官を始め、多くの方々が素晴らしい活躍をしてくれています。これほど指導者冥利(みょうり)に尽きることはありません」と喜びを示した。

現在指導している松元は、日本人が海外勢の壁に阻まれてきた自由形で勝負をしている。「自由形においては長年に渡り、世界に水をあけられている種目です。自由形という種目で世界と勝負ができること、そしてその舞台が自国開催のオリンピックであることに非常に喜びを感じております」と心境をコメントした。

その上で新型コロナウイルス感染拡大に伴って1年延期となった東京五輪について「このような時こそ、日本のスポーツ界が一致団結して、スポーツの真価を発揮していくことで、スポーツが社会に活力を、人々に勇気を与え、この難局を乗り越えていけると信じています。私も、この賞にふさわしいよう、今後も、世界に通用する選手の育成、そして社会に貢献できる人材の育成に尽力していく所存です」と締めくくった。