8月9日、F1第5戦70周年GP決勝が行なわれ、レッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンが今季初優勝を挙げた。

レース序盤はフロントロウ独占のメルセデスAMG勢がレースを引っ張ったが、タイヤに掛かる負荷が厳しいシルバーストン・サーキットではミディアムタイヤの性能低下が激しく進み、13〜14周目にピットインを余儀なくされることに。

その一方で予選Q2をハードタイヤでクリアしたフェルスタッペンはそのタイヤで26周目まで引っ張り、ミディアムを6周で捨てて再びハードタイヤに交換。その後のレースもブリスター(表面の熱ぶくれ)に苦しむメルセデスAMG勢に対してハードタイヤを中心に優位に進め、11秒差を保ったままトップでチェッカードフラッグを受けた。

「僕らはタイヤに良さそうだということは分かっていたけど、僕らにはタイヤの問題は全く無かった。メルセデスAMGがハードタイヤでどんな走りをするかは未知数だったけど、僕らは戦略も全て上手くやりきった。優勝できて本当に嬉しいよ」

フェルスタッペンとレッドブル・ホンダは予選・決勝でタイヤに優しいマシンに仕上げ、予選でハードとミディアムの新品を残した上で決勝スタートタイヤを決めるQ2をハードタイヤで通過するという、予選・決勝全体を見据えた戦略で勝利をもぎ取ってみせた。アレクサンダー・アルボンもレース終盤に追い上げ、レーシングポイント勢を逆転して5位入賞を果たしている。(米家峰起通信員)