男子成年は佐藤幸椰(25=雪印メグミルク)が合計284・4点で初優勝した。1回目に139・5メートルでトップに立つと、2回目。自身の順番前に、1回目3位の伊東が137メートル、同2位の佐藤慧が139メートルとチームメートが逆転を狙って大飛躍で迫った。「プレッシャーをかけてきた」と感じながらも、最長不倒の140・5メートルをマークして首位を守った。「もがきながら最後まで粘って飛んだ結果。ジャンプも良かったので今日は満足してもいいのかな」と、10月の全日本選手権2冠に続く勝利を喜んだ。

世界舞台をイメージして臨んだ。大倉山4連戦の初戦だった10月31日UHB杯では1回目首位も、小林陵侑(23=土屋ホーム)に逆転優勝を許した。同じ展開にはさせなかった。2回目でさらに距離を伸ばせた要因を「W杯トップテン常連の選手がいる想定をして飛べたのが良かった」と挙げた。

「完璧な優勝をしたい」と描く。昨季はW杯で2勝を挙げたが、「棚ぼただった」と満足はしていない。今季は堂々納得のジャンプで表彰台の中央に立つことが目標だ。3日のNHK杯(大倉山)は、W杯へはずみをつける国内最終戦だ。「条件がかみ合えば、HSを越える140メートルのジャンプを2本そろえられる選手がそろっている。そのなかで優勝を狙いたい」と力を込めていた。【保坂果那】

○…女子は伊藤有希(26=土屋ホーム)が3日連続の優勝で勢いが止まらない。1回目132・5メートルで首位に立つと、2回目は128メートルで逃げ切った。3日NHK杯が大倉山4連戦の最後。全勝で終えるためにも「最後気持ちいいジャンプで締めくくれれば」と、気合を入れていた。