「マピンピさん」って呼んでください! 19年ラグビーワールドカップ(W杯)で南アフリカ代表の優勝に貢献し、トップリーグ(TL)のNTTドコモに加入したWTBマカゾレ・マピンピ(30)が14日、新天地でのデビュー戦に臨んだ。

プレシーズンマッチの清水建設戦(ドコモ大阪南港グラウンド)で30分間プレー。試合は30分×3で行われ、34-19で勝利した。

3月以来の実戦というマピンピが出場した、最初の30分。NTTドコモは自陣で戦う展開が続いたが、ボールを持つと鋭いステップを披露した。昨秋のW杯で6トライを挙げた男は「時間が短かった。もっと出たかった」と本音を漏らしながらも「チームとして始まったばかり。今日は欲しいタイミングで、ボールが来なかったこともあった。どんどん(仲間と)合わせていきたい」と意気込んだ。

チームには10月末に合流。新型コロナウイルスの影響でこの日は無観客試合となったが、ファンに向けては「『マピンピさん』って呼んでほしい」と笑った。

ピッチ上では誰よりも大きな声を出し「声は僕の強み。今までも、これからも、続けていくこと。WTBとして一番大事なのは声。それがないと伝わらない」とキッパリ。TLは21年1月16日の日野戦(大阪・花園ラグビー場)で開幕する。英語圏を離れてのプレーには「日本語がまだできないからといって、コミュニケーションをやめたら、元も子もない」。世界的スターは「声」を大切に、仲間やファンと連携を深めていく。【松本航】