男子は聖隷クリストファーが静清を3-0のストレートで下し、5年ぶり13度目の頂点に立った。県決勝で敗れた昨年からの主力が、チームをけん引した。新人戦、県総体代替大会に続き今季3冠。全日本選手権(春高バレー)は、来年1月5日に東京で開幕する。

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聖隷クリストファーが、5年ぶりに王座を奪還した。西部地区大会から計7試合。1セットも失わずに県の頂点まで駆け上がった。内藤理央主将(3年)は「(今季)唯一、全国に通じる大会で勝てて良かった。やっと自分たちの力を試せる場所に行ける」と喜びをかみしめた。コート上には、歓喜の輪が広がった。

昨年は県決勝で清水桜が丘に1-3で敗戦。1年前の悔しさを知る当時からの主力がけん引した。第1セット、22-22の場面で内藤がサービスエース2本を含む3連続得点。第2セットにも19-18の場面から3連続得点を決めるなど、チーム最多21得点を挙げた。

両膝に痛みを抱えるエースの奮闘に、谷口慶(3年)が続いた。第3セット。終盤で23-24と先行されたが、そこからクイック3連発を静清コートにたたき込み、試合を決めた。「去年は、クイックをアウトにしてしまった自分のミスで負けた部分があったので、絶対に決めると思っていた」。内藤も「去年の負けがとにかく悔しくて、バネにしてきた」。右腕にその思いを乗せた。

5年ぶりの大舞台は来年1月5日に開幕する。2人は「まだスタートラインに立っただけ」と強調。田川明浩監督(53)も「まだ未完成のチーム」と話した。大舞台に向け、チームをさらに進化させる。【前田和哉】