五輪2大会連続代表で、今季2年半ぶりに競技復帰した押切美沙紀(28=富士急)は、4分8秒52で3位だった。国内最高記録で優勝した高木美帆(日体大職)に4秒55差をつけられたが完全燃焼を強調。レース後には悔し涙を見せる姿もあったが、「自分の持っている力は全部出せた。ただ、美帆が良い記録を出してレース途中に心が折れて悔しかった」と振り返った。

22年北京五輪を目指し、今年10月の全日本距離別選手権で2年半ぶりに競技復帰した。16年8月の練習中に左足の股関節を負傷した影響などで、18年平昌五輪では金メダルを獲得した女子団体追い抜きで補欠。“5番目の選手”としてチームを支え続けた。

最終日の30日には、1500メートルに出場予定。28歳の苦労人は3度目の大舞台を見据えつつも、「自分を追い詰めて集中するのではなく、大前提にスケートを楽しむ」と笑顔で気持ちを切り替えた。