日本スケート連盟の伊東秀仁フィギュア委員長(59)が29日、世界選手権(3月、ストックホルム)への選手団派遣に前向きな姿勢を見せた。

同日に国際スケート連盟(ISU)が予定通りの開催方針を発表し、名古屋市内の冬季国体会場で同委員長は「(情報は)もちろん入っています。この世界選手権は(22年北京)五輪の(出場)枠取りになる」。新型コロナウイルスの影響で世界選手権(オランダ)への派遣を中止した、ショートトラックとは違った見解を示した。ISUは3月1日締め切りのエントリー状況を踏まえ、五輪出場枠獲得方法について再検討する可能性がある。

日本勢は男子の羽生結弦(ANA)、女子の紀平梨花(トヨタ自動車)ら男女シングル各3選手、ペアとアイスダンスから1組が出場予定。日本連盟は半分程度のスタッフでの遠征を想定しており、伊東委員長は「選手の安全が第一。スポーツ庁、外務省などと相談しながら対策を練っていきたい」と方針を明かした。

加えてISUは21-22年シーズンの日程を発表し、22年北京五輪のテスト大会としてアジアンオープントロフィー(21年10月13~17日、北京)が設けられた。GPシリーズは第4戦がNHK杯(11月12~14日、東京・国立代々木競技場)となり、北京五輪前哨戦となるGPファイナルは12月9~12日に大阪・東和薬品ラクタブドームで行われる。今季のGPシリーズはコロナ禍で「1人1大会」「母国、練習拠点国(エリア)および近隣国」に出場が制限され、北京で予定されたGPファイナルは中止となっていた。