男子決勝で高校生チームの常呂ジュニアが、王者コンサドーレに真っ向勝負を挑んだ。終盤に逆転されて7-9で敗れたが、確かな爪痕を残した。小学校からともに競技を始め、同じ常呂高に進んだ4人の高校生。スキップ前田海は、「負けて悔しいけれど、僕たちにとっては決勝まで来ることができたけだけでも十分な成績」と振り返った。

不利とされる先行の第1エンド(E)で、最後の1投を終えた時点で両チームのストーンが中心からほぼ同距離に。メジャー測定の末に先制点を挙げると前半を4-4の同点で折り返した。1点を追う第7Eではサード上川の好ショットで流れを引き寄せ、一挙3点を挙げ逆転。しかし直後の第8Eで3点を献上した。前田海は「僕のミスで3点を失った。もったいないことをした」と悔やんだ。

敗れたとはいえ、今回の準優勝で翌年の日本選手権の出場権を得た。今春から前田海と上川は北見工大、中原は東農大北海道に進学し、前田紀は高3になり、チームは継続していく。今大会では1次リーグ、準決勝を通じ国内トップ3と称されるコンサドーレ、TM軽井沢、SC軽井沢クからそれぞれ勝利を挙げた。当初は30年冬季五輪での金メダル獲得を目指してきたが、前田海は「26年の金メダルに変えます」。目標の“前倒し”を宣言した。【奥岡幹浩】