フィギュアスケート世界選手権(ストックホルム)で銅メダルの羽生結弦(26=ANA)がフリーから一夜明けた28日、エキシビション前に会場からオンライン取材に応じた。

新型コロナウイルス感染拡大下、海外との往来も難しい現在は故郷の仙台市など国内で調整している。来季へ、今後の拠点はカナダ・トロントへ戻るのか、日本に残るのか。

羽生「ブライアン(オーサー・コーチ)からメールがきていて。『確証は持てないけど(カナダの出入国管理について)掛け合ってみることはできる。いつでもいい。クリケット(練習場)で教える日が来ることを楽しみにしている』とは言われています」。

ただ、慣れ親しんだ環境の良さは身をもって知りつつも、迷っているという。

羽生「自分の中で、確証としてカナダに戻るとは言い切れないこともあって。1人で(練習する今の日々で)得たものは大きいし、4A(4回転半=クワッドアクセル)の練習も1人でやっていて、分かってきたこともある。あとは、例えば複数人で練習した場合、4Aのコース上に人がいたりすると、気が散ってしまうこともある。1人は、それがない。曲かけも、かなり自由度が高い。フィギュア独特の順番があったり、優先順位があったり。試合前の選手はいっぱい曲をかけられるけど、そうじゃない人は、みたいなルールもある。その中で(1人なら)自分がしたい練習、トレーニングプランに沿った練習ができる。それをどう取るか」

一方で肉体のケアを考えればトロントに戻りたい思いもある。

羽生「あとは身体の状態かな。しばらくの間、トロントでケアしてもらっている先生に診てもらえていないので。足、膝、首にガタがきているので(診察してもらいたい)。なので、一概にカナダ、日本ということは言えないと思います」【木下淳】