大会後、全日本柔道連盟(全柔連)の強化委員会が開かれ、6月の世界選手権(ブダペスト)男子代表が決まった。

先月24日に53歳で死去した92年バルセロナ五輪男子71キロ級金メダルの古賀稔彦さんの次男で、18年世界ジュニア選手権60キロ級覇者の玄暉(22=旭化成)ら9人が選出された。

男子代表の井上康生監督(42)はオンライン会見で、玄暉について「偉大なお父さんの死を受け入れ、さまざまな葛藤がある中で戦ったと思う。課題はあるが、それに勝る強い精神力は素晴らしい。ただ、ここがゴールではなく、古賀先生もさらなる活躍を天国から見守っていると思う。親子で世界王者はいないので、その偉業を達成するチャンスでもある。ぜひ、がんばって達成してもらいたい」と期待した。

古賀さんと同世代で、中学時代から付き合いがあった金野潤強化委員長(54)は「玄暉選手はコンディションが厳しい中でも勝ちきった。どんな接戦でも勝ちきるという強い気持ちがあった。お父さんへ勝利をささげたいという執念も感じ、目を見張るものがあった」と評価していた。

以下、世界選手権男子代表

▽60キロ級 永山竜樹(了徳寺大職)、古賀玄暉(旭化成)

▽66キロ級 丸山城志郎(ミキハウス)

▽73キロ級 橋本壮市(パーク24)

▽81キロ級 藤原崇太郎(旭化成)

▽90キロ級 長沢憲大(パーク24)、村尾三四郎(東海大)

▽100キロ級 飯田健太郎(旭化成)

▽100キロ超級 影浦心(日本中央競馬会)

▽団体73キロ級 原田健士(ALSOK)

▽団体100キロ超級 佐藤和哉(日本製鉄)