世界で社会貢献活動などを展開するローレウス財団の「世界スポーツ賞2021」の「ローレウス・スポーティング・モーメント賞2021」に元ラグビー日本代表の野沢武史さん、広瀬俊朗さんが中心となって発足した「一般社団法人スポーツを止めるな」の活動がノミネートされている。

新型コロナウイルスの影響で今年は自粛となった5月7日(日本時間)に開催される授賞式は、「スポーツ界のアカデミー賞」とも呼ばれ、各競技のスター選手たちが一堂に会してきた。

「スポーツを止めるな」は、コロナ禍でスポーツの試合や大会の中止が相次ぎ、才能あふれる高校生たちが、進路先候補となる大学やチームにその実力を示す機会が奪われてしまうという問題に対し、学生アスリートが自分たちのプレー動画を、ハッシュタグを付けてSNSにアップすると、トップアスリートやスポーツファンらが反応、機会の拡大をサポートにつながってきた。ラグビーとバスケットボールから始まり、現在は20競技近くにまで拡大している。

ローレウスのアンバサダーを務める為末大さんは、「日本の高校生たちは、スポーツマンとしてのキャリアを今後どう進めていけばいいか分からず、大変苦しんだことでしょう。そんな中で生まれた名案は今や、多くの若者のキャリアを助けるプロジェクトとなりました。『#スポーツを止めるな』は、このような困難の時期を乗り越えるために生まれた素晴らしい活動、良い取り組みです。多くの方々がローレウス・スポーティング・モーメント賞に投票してくださることを期待しています」とコメントを寄せた。

「ローレウス・スポーティング・モーメント賞」は、スポーツシーンにおけるフェアプレーやスポーツマンシップ、献身さ、逆境の克服などの側面をたたえる賞で、一般投票は16日に始まり、30日まで。6つのノミネートの中から受賞者が選ばれる。

 

◆ローレウス財団 00年に発足され、「スポーツの力で1つになる」との命題を基に、世界40カ国で社会貢献活動などを展開する。さまざまな競技での伝説的選手がメンバーに名前を連ねる。18年には大坂なおみが年間最優秀成長選手賞に輝き、日本人初の受賞となった。