2連覇を目指した神戸製鋼の夢がついえた。18年から続いていたウェイン・スミス総監督(64)、デーブ・ディロン・ヘッドコーチ(46)体制でのリーグ無敗記録は「24」で止まった。

共同主将を務める元日本代表SH日和佐篤(33)は「勝ち続ける難しさを痛感しています。いつかは負ける時が来るとは感じていた。それが今日、来てしまった。すごく残念です」と悔しさをにじませた。

苦しみ続けた。前半11分まで2トライ2ゴールを許して0-14。ノックオンやペナルティーなど反則が相次ぎ、自陣で防御する展開を強いられた。大きな分岐点は前半29分。日本代表候補のNO8ナエアタ・ルイ(27)の強烈な突進に対し、危険なタックルに入った相手の19年W杯オーストラリア代表SOバーナード・フォーリー(31)が一発退場となった。前半39分にはSOヘイデン・パーカー(30)がトライとゴールを決め、7-17で折り返した。

後半も一進一退の攻防が続き、後半31分に初めてリードを奪った。だが、同36分に相手の日本代表候補WTBゲラード・ファンデンヒーファー(32)に逆転PGを許し、力尽きた。

クボタは14人で戦う展開が続きながらも、初の4強入りが決定。勝利の瞬間は抱き合って、喜びを分かち合った。クボタの元日本代表CTB立川理道主将(31)は「前半にレッドカードが出てからかなり厳しい状況だった。出ているメンバー全員が勝利を勝ち取ることができました」。準決勝は16日、大阪・花園ラグビー場でサントリーと対戦する。立川は「1つずつ新しい歴史を刻んでいる。次もしっかり準備したい」と力強く宣言した。【松本航】