ラグビーのニュージーランド(NZ)代表SOで、サントリーをトップリーグ(TL)準優勝に導いたボーデン・バレット(29)が得点王とベスト15に輝いた。24日、オンラインで行われたTL年間表彰式に出席。対象となる今季の第1~7節で128得点(6トライ、37ゴール、8PG)を挙げ「日本で学んだことはたくさんある。それをNZに持って帰ることができる」と充実感をにじませた。

前日23日は決勝でパナソニックに敗れ、試合後に「(母国のオークランド)ブルーズと2年契約を結びました。フランスでの(23年)W杯はブルーズから目指します」と退団を明言した。わずか1シーズンのプレーとなったが「サバティカル(制度)でNZから選手が来ると、休暇で来ているという見方をされるかもしれない。だが、全然そんなことはない。TLの上位6~8チームは、スーパーラグビーのスタンダードがある。(準決勝)クボタ戦、(決勝)パナソニック戦で経験したように、チャレンジングな試合になる。すごくレベルの高い経験ができたと思います」とTLのレベルを評価した。

NZ代表「オールブラックス」で88キャップ、世界年間最優秀選手に2度も輝いているが、27日に誕生日を迎えても、まだ30歳だ。FBでも世界最高峰のプレーを見せてきたスターは「ブルーズでも、オールブラックスでも、10番(SO)でプレーしていない期間が長かった。サントリーで10番の機会を与えてくれ、ありがたかった。自分も10番でプレーするのを楽しんだ」。収穫を胸に、ラグビー王国へと戻る。【松本航】