5月のグランドスラム(GS)カザン大会(ロシア)を制した初出場の村尾三四郎(20=東海大)は、2回戦で20年GSデュッセルドルフ大会覇者のボボノフ(ウズベキスタン)に指導3の反則負けを喫した。両者とも指導2で延長戦に突入し、相手右腕を取った村尾は開始17秒に関節技で技ありを奪って優勢勝ちかと思われたが、その後判定が取り消されて指導をもらった。

出国前は東海大男子柔道部の新型コロナウイルス集団感染の影響で、従来とは異なる出稽古で最終調整した。状態も良いとして「そういったことを言い訳にせず優勝したい。世界一の称号を手に入れたい」と決意を語っていた。24年パリ五輪に向けても好スタートを切りたかったが、20歳の大器は無念の不完全燃焼に終わった。