京産大が関学大を圧倒し、春の3位をつかんだ。

ボール争奪戦やセットプレーで優位に立ち、トライを量産。元日本代表SOでトヨタ自動車などで活躍した広瀬佳司新監督(48)は「自分たちが今年フォーカスしてきたことを、選手たちがやりきってくれた。これで、夏の強化にいける」と手応えをにじませた。

プロップの平野叶翔(4年=西陵)は「課題だったゲームの入り、後半の入りが良くなった。FWのモールにこだわるところも、すごく出せた」と手応えをにじませながらも「日本一の目標には、まだ足りない」。隣で広瀬監督から「夏場の練習をどう乗り切ってくれるか、期待しています」と言われて苦笑いしつつも、秋の関西制覇、冬の大学日本一に向けて覚悟を決めていた。

関学大は新型コロナウイルスの影響で5月中旬までコンタクト練習ができず、上級生に故障も相次いでいるという。先発に1年生を4人起用。主力のFB奥谷友規(4年=京都成章)や、フランカーの魚谷勇波主将(4年=東海大仰星)らが先発で支えたが、立て直すことができなかった。魚谷は「1、2年生は技術を持ち、貪欲な選手が多い。ただ、ハングリーに、勝ちきるという気持ちは4年生に比べて劣る。どれだけハングリーな気持ちを持ってやれるか、その部分を伝えていきたい」。勝負の秋へ、課題と収穫を生かしていく。【松本航】