一進一退の試合を制した。仙台89ERSが福島ファイヤーボンズを81-70で下し、今季初勝利を決めた。B1島根から加入した神里和(26)が3点シュート(3P)4本成功を含む15得点、3アシストで貢献。前日2日の1919人を上回る2005人の観客の前で、雄姿を見せた。

神里がリーグ戦初勝利の原動力となった。2点リードの第3クオーター(Q)残り約3分半。この日2本目の3Pを沈めて直後も連続でシュートを成功。一気に点差を広げた。第4Q前半にはダメ押しの4本目。一致団結でリードを守り抜き、快勝した。「JB(ジャスティン・バーレル)とかが、僕が入っているからどんどん打たせてあげると言ってくれたので、気持ちよく打てた」と仲間の言葉に感謝した。

努力が数字に結びついた。昨季までB1島根でプレーし仙台には「覚悟を持って来た」。レベルアップを目指して、練習前の朝6時からは金城茂之コーチ(36)に指導を受けながら、渡辺翔太(22)とシュート練習をしてきた。「いつでも使える体育館があって、一緒に練習をしてくれる仲間とコーチがいることはすごく助かっている」。この日の試合後には、昨季をもって引退した金城コーチのセレモニーが実施され、1勝をプレゼントした。

開幕節は1勝1敗でスタートし藤田弘輝ヘッドコーチ(35)は「連勝したかった。昨日の敗戦が悔しい。次のホームでは連勝できるように頑張りたい」と23、24日に行われる愛媛との連戦で連勝を狙う。移籍後初のホーム戦を終えた神里は「僕のグッズを掲げているところも見えてうれしく思えたし、そのおかけで頑張れた」とブースターの応援を喜んだ。今後は10日の佐賀戦からアウェー4連戦。勝利を重ねていき、さらに勢いが増して成長した姿を、ブースターに届ける。【相沢孔志】