関西大学ラグビーは第2節が終わり、近畿大学が台風の目になっている。昨季はリーグ最下位にあたる8位のため、今季は上位陣からの対戦となった。開幕節(9月19日)で昨季の大学王者である天理大を23-7で破る大金星を挙げると、10月9日には昨季2位で春の関西王者同志社大を24-10で下した。

次節は昨季3位の京都産業大と17日に対戦(滋賀・皇子山)する。仮に近大が次節も勝ち、関西の3強を撃破すれば、その後は中位から下位との対戦となる。そこで取りこぼしさえなければ関西リーグ初制覇が一気に現実味を帯びてくる。そのため、近大-京産大が今季の優勝争いを占う大事な一戦になりそうだ。

近大は大阪桐蔭出身の4年生プロップ紙森を軸にしたスクラムが快進撃の原動力になっている。対する京産大も伝統的にスクラムにはこだわりを持っており、FW戦が注目される。

ただ、元日本代表SOの広瀬新監督が率いる京産大は新型コロナウイルスの影響で開幕節の摂南大戦が24日に延期となり、調整が遅れた。初戦となった9日の立命大戦もスクラムで反則が多く、リズムに乗れなかった前半は7-10とリードを許す展開。後半に5トライを挙げて41-20と突き放したが、まだチームとして完成していないのが現状だ。この1週間で修正できなければ、勢いに乗る近大が優位に試合を進める展開になりそうだ。

【次節の対戦カード】

〈16日、奈良・親里〉

◆関西学院大-関西大(11時45分)

◆天理大-摂南大(14時)

〈17日、滋賀・皇子山〉

◆京都産業大-近畿大(11時45分)

◆立命館大-同志社大(14時)