フィギュアスケート男子の冬季オリンピック(五輪)2連覇王者、羽生結弦(26=ANA)が今季初戦の予定だったグランプリ(GP)シリーズ第4戦NHK杯(12~14日、東京・代々木第1体育館)を欠場することが決まった。

日本スケート連盟によると診断名は「右足関節靱帯(じんたい)損傷」で、本人は「NHK杯にむけて全力で取り組んできましたが、たった一度の転倒で、怪我(けが)をしてしまい、とても悔しく思っています」などとコメントして状況を説明した。

新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて昨季は全戦欠場。今年は2季ぶりのGPシリーズ参戦で、自身初戦としても注目されていたが、回避した。世界初の成功を目指すクワッドアクセル(4回転半ジャンプ)に国際スケート連盟(ISU)公認試合で初めて挑戦する期待が高まっていたが、持ち越しとなった。

第6戦(最終戦)のロシア杯にもエントリーしているものの、出場2戦の合計ポイントで進出が決まるGPファイナル(12月9~12日、大阪・東和薬品RACTABドーム)への出場は現実的に難しくなった。

ただ、本人は既に前を向いており「今回の怪我からも、また何かを得られるよう、考えて、できることに全力で取り組みます。今は少しでも早く、氷上に立つことを目指し、痛みをコントロールしながら氷上でのリハビリをし、競技レベルに戻るまでの期間をなるべく短くできるように、努力していきます」とコメントしている。【木下淳】