日本スケート連盟(JSF)は2日、主管するフィギュアのグランプリ(GP)ファイナル(9~12日、大阪・東和薬品ラクタブドーム)を中止すると正式発表した。

「ISU(国際スケート連盟)グランプリファイナル 国際フィギュアスケート競技大会 大阪2021 開催中止について」とのタイトルでリリースを出し「ISU主催の標記大会について、11月29日に政府より発表された水際対策強化のため、外国人の新規入国停止に伴い中止となりましたのでお知らせいたします」とした。

「関係の皆さまには、ご迷惑をお掛けし大変申し訳ございませんが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。なお、ご購入いただきましたチケットの払お戻しに関する情報は、詳細が決まり次第大会公式ホームページにて後日お知らせいたします」としている。

中止については、日本連盟がスポーツ庁やISUが最終調整していた。

ISUも日本と同時に声明を発表。「JSFよりGPファイナルを予定通り開催できないとの連絡を受けました。残念ながら、渡航制限、検疫、安全への懸念や物流上の課題などを含む複雑な状況を考慮すると、大会の開催は非常に困難なものとなりました」と説明した。

「JSFと現地の組織委員会は最善を尽くして解決策を模索しましたが、最終的には、残念ながら予定通りのイベントを開催することができないという結論に至りました」と理解を示し「開催が不可能になったことをISUは残念に思いますが、シーズン終了後に本大会を開催するための延期の可能性を検討し、できるだけ早く決定を下す予定です」と来春への延期の可能性にも触れた。【木下淳】

◆フィギュアスケート北京五輪代表選考 シングルは男女ともに最大3枠を確保しており(1)全日本選手権(12月)優勝者が1人目(2)2人目は全日本2、3位、全日本終了時点の国際スケート連盟(ISU)シーズンベストスコア上位3名に加え、GPファイナル出場者上位2名となっていたが、日本連盟によると、基準変更の必要がある場合は理事会(15日)で決定(3)最後に(2)で漏れた中からISU世界ランキング等を総合的に判断して3人目を決める。全日本出場は原則必須だが、過去に世界選手権3位以内など実績を持つ選手が、けが等でやむなく参加できない場合の救済措置もある。