4大大会4度の優勝を誇る世界13位の大坂なおみ(24=フリー)が、復帰戦となる今季開幕戦を勝利で飾った。同61位のコルネ(フランス)に6-4、3-6、6-3のフルセットで勝ち。「戻ってこられてうれしい。ここ(全豪)が最高の4大大会」と喜んだ。

今季から使用する、現代美術家の村上隆が桜模様をアレンジ、デザインしたテニスバックを背負い入場した。舞台は、17日に開幕する全豪オープンでも使用するセンターコート。昨年、優勝トロフィーを掲げた思い出の地でもある。

武器の第1サーブが38%しか入らず、最後までリズムに乗れなかった。それでも第1セットを奪ったが、第2セットは3-1から逆転された。最後は最終セットで突き放したが、「凡ミスが多かった。(復帰の)最初の試合だったから緊張した」と苦笑いだ。

今年の目標をいくつか立てた。1つ目は「勝っても負けても、コート上で楽しむこと」。2つ目は「負けていても、最後まで諦めないこと」。昨年、3回戦で敗れた全米では、試合中にイライラして、ラケットを投げたことがクローズアップされた。その反省もある。

そして3つ目は「記者会見で泣かないこと」だ。昨年の全仏前に、「選手の心のケアができていない」と会見を拒否。全米3回戦でも、会見で涙を見せ退席した。その後「すべてを内向きに考えていた」と気がついた。「友人や家族と、どんどん話すことで、少しずつ気持ちが晴れた」。この日も、しっかりと対応した。

大坂は昨年9月の全米オープン3回戦で敗れた後、「少しテニスから離れて休養したい」と、昨季を終了した。この日の今季開幕戦は、大坂にとって123日ぶりの公式戦出場。試合を行っての勝利は、全米1回戦以来で126日ぶりとなった。2回戦では同82位のザネフスカ(ベルギー)と対戦する。

今大会は、全豪オープンの前哨戦。大坂は、全豪オープンで2連覇3度目の優勝に挑む。

◆全豪オープンテニスはWOWOWで17~30日の期間、全日生放送、同時配信される。