新潟アルビレックスBBが茨城ロボッツを79-76で破り、連敗を26で止めた。昨年10月9日の第2節、アウェー三遠戦以来112日ぶりの白星をつかんだ。

75-76の第4クオーター(Q)の残り20秒、SFロスコ・アレン(25)が逆転の3点シュートを決めた。ホーム戦の勝利は開幕節の10月3日京都戦以来118日ぶり。待ち続けた地元のファンにようやく白星を届けた。

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試合終了の瞬間、コート、そしてベンチの新潟選手が一斉にガッツポーズをした。それを包むように観客席からは大きな拍手が起きる。この日のユニホームは前身の大和証券のチームカラー「青」を基調にしたもの。初心に戻るかのように愚直なプレーで白星をもぎ取った。

決着をつけたのはアレンだった。第4Q、1点を追う残り20秒。左45度から3点シュートを決めて、78-76。その後は相手の攻撃をしのぎ切った。アレンはこの試合26得点。「自分たちもこの勝利を待っていた」と喜びを言葉にした。

第3Q。新潟は開始からインサイドを果敢に攻めた。約4分半の間に茨城をファイブファウルに追い込んだ。このQだけで11本のフリースローを獲得して9本成功。引き離すことはできなかった。派手さもなかった。それでもリードして第4Qにつなげた。

今季から指揮を執る平岡富士貴監督(47)は感極まった。「なかなか皆さんに勝ち試合をお見せできずに…」。試合後のあいさつでそう言うと、言葉に詰まった。前節北海道戦(26日)から中2日、平岡監督は守備の立て直しに注力した。北海道戦は今季ワーストの107失点。「守備の方法はあるが、緊急事態になったら理屈ではない」。各自の意識を高めさせた。ターンオーバー19とミスは多かったが要所で集中した。リバウンドも29対20と上回った。

久しぶりに勝利を味わった。もちろん、まだ道半ば。「明日(30日)も勝ちたい」とアレン。ここからは階段を上っていく。【斎藤慎一郎】

▽平岡監督 第4Qは守備で相手の強い部分でやられてはダメだという話をした。攻撃も強い気持ちでいくように指示した。(試合後のあいさつの)涙は自然と出てしまった。勝てない間、選手ももがいていた。この40分で彼らの成長を感じた。明日(30日)も今日以上にファイトしなければならない。

▽ロスコ・アレン 逆転の3点シュートは納見がオープンの自分を見つけてパスを出してくれた。あとは決めるだけだった。これからも勝ち続けなければならない。