日本電産サンキョー株式会社は1日、同社スケート部を今月31日で廃部すると発表した。

現在は、北京オリンピック(五輪)女子団体追い抜き(チームパシュート)で銀メダルを獲得した高木菜那らが所属していた。

スケート部は57年に創設され、以来、5人の五輪メダリストを輩出した名門。金3、銀2、銅3と計8個のメダルを獲得し「国民の皆さまにも夢と元気を与えてまいりました」と尽力してきた。

しかし「近年強いリーダーの不足に加えて、ここ数年スケート選手を目指す若者も減り、そのレベルも落ちてきたことから、企業がスピードスケート競技の発展に貢献するという当初の目的についての展望が持てないと判断し、誠に残念ではありますが、2022年3月31日をもって廃部することを決定いたしました。皆さまからの長年の応援に深く感謝申し上げます」と決定事項として発表した。

◆日本電産サンキョースケート部

1957年に「三協精機スケート部」として創部。03年に日本電産と資本提携し、05年10月から現在の社名。同社の永守会長は親会社の日本電産の創業者で社長。永守会長は米雑誌フォーブスで日本の資産家として紹介されている。清水宏保ら30人以上の五輪選手を輩出。現在の構成は選手8人、監督1人。主な戦績は

▼92年アルベールビル五輪 宮部行範 男子1000メートル銅メダル

▼98年長野五輪 清水宏保 男子500メートル金メダル、1000メートル銅メダル

▼10年バンクーバー五輪 長島圭一郎 男子500メートル銀メダル、加藤条治 男子500メートル銅メダル

▼18年平昌五輪 高木菜那 女子団体追い抜き金メダル、マススタート金メダル

▼22年北京五輪 高木菜那 女子団体追い抜き銀メダル