カップルとして初の世界一決定戦に出場している村元哉中(29)高橋大輔(36)組(関大KFSC)が67・77点で発進した。

ツイズルにミスが出て自己ベストの75・87点には及ばなかったものの、しっかりフリーダンス(FD)には駒を進めた。

もう、おなじみの「ソーラン節&琴」。最終調整で着た赤と黒の衣装で登場すると、ステップやローテーショナルリフトを次々と決めていく。途中、ツイズルで高橋にミスが出てGOE(出来栄え点)マイナスとなったものの、最後のミッドラインステップは合わせ切った。

終了後は笑顔を見せながらも、反省の言葉をかわしていた様子。高橋が「ごめん!」と謝り、村元が「大丈夫、大丈夫」と応じた。

高橋はシングル時代の13年以来9年ぶりの世界選手権出場。村元はクリス・リードさんと組んで日本勢最高の11位に入った18年以来4年ぶりの舞台となった。

高橋 (シングル時代の13年以来9年ぶりで)久しぶりなんですけど、やっぱりアイスダンサーとして挑んでいるので、空気感も違います。久しぶりなんだけど、初めて感というか。不思議な気持ち。アイスダンスを初めて2年になるんですけど、やっと世界のトップチームたちとフルの試合ができる。その空気感が世界選手権だなと思います。喜びも感じられる。久しぶりと新鮮さ…何か面白いです。

村元 5分間練習の時、「ダイスケ・タカハシ」とアナウンスがあって。やっぱシングルスケーターとしての大ちゃん、皆さん知っているんだなって。1人のスケーターとしてすごいなと。それが今は一緒にアイスダンスで世界選手権に出ている。今でもたまに、すごい不思議で。大ちゃんと滑ってるんだって不思議に思ったりします。

結成2季目ながら10位以内を目指す。フリーダンスに向けて村元は「ホントに(和の)RDとは違う世界観なので。所作を、手からフリーレッグまで意識して練習してきたので、スケートというより、バレエの舞台という感じで見ていただけるように演じたい」と笑顔で切り替えた。