米国の17歳が歴史的な高得点で初優勝を飾った。

ショートプログラム(SP)首位のイリア・マリニンがフリーもトップの187・12点を記録し、合計276・11点で頂点に立った。2位のミハイル・シャイドロフ(カザフスタン)とは41・8点、3位の壺井達也(神戸大)とは42・29点差。SP、フリー、合計の全てで、ジュニアの世界歴代最高得点を記録した。

ジュニアはSPで4回転ジャンプを組み込めないなど制限があるが、シニアを含めても合計点で世界歴代10位に入った。

最終滑走でマリニンが貫禄の演技を披露した。冒頭で現在成功例のある4回転で最も基礎点が高いルッツを着氷させると、トーループ、サルコー、演技後半に2本目のトーループと3種4本を降りきった。演技構成点も唯一の80点超えとなり、5項目中4項目で10点満点の8点台をそろえた。

母のタチアナ・マリニナさんはウズベキスタンのエースとして、98年長野、02年ソルトレークシティー五輪に出場した実力者。4大陸選手権の初代女王(99年)としても知られている。

26年ミラノ・コルティナダンペッツォ五輪での金メダルも期待される逸材が、ジュニア世界一の称号を手にした。