昨夏の全国高校総体覇者の常葉大常葉が、女子団体で3大会連続優勝を飾った。男子団体は、今春の全国選抜大会4位の島田工が、6大会連続で制した。個人の男子は八木太一(島田工3年)、女子は糠谷(ぬかや)葉月(城南静岡3年)が優勝した。女子団体の常葉大常葉と個人の男女優勝者は、全国高校総体(8月7~9日、愛媛県松山市)の出場権を獲得。男子団体の島田工は、来月19日の東海総体(愛知県豊田市)で全国切符を目指す。

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女王・常葉大常葉が、苦しみながらも県大会を制した。全国総体覇者として迎えた団体戦。城南静岡をわずか1・75点差で振り切った。難易度の高い技を盛り込み、出来栄えも良く、安定した演技を披露した。杉本友香(ゆか)監督(35)は「よく頑張った。緊張の中で、今ある力を全て出し切った」とほめた。

新チームで臨むはずだった昨秋の県新人戦では、部員不足で団体戦の5人がそろわず、不参加。先月に1年生4人が入部し、県総体に参加できた。築地璃実主将(2年)は「うれしかった。昨年の秋は悔しい思いをしたが、1年生に感謝です。昨年夏までのチームより、技術は劣りますが、チームの演技には自信があります」と胸を張った。

個人戦では県3位以上に入れなかった常葉大常葉が、団体戦で意地を見せた。「膝やつま先をもっと美しく見せたい」と指揮官。3大会連続優勝がかかる全国総体に向けて、進化を続ける。【山口昌久】

■島田工、稲取に10点差以上の圧勝

島田工が団体で唯一のライバル、稲取を退けた。10点差以上をつける圧勝だったが、八木広翔(ひろと)主将(3年)は「目標の15点に届かず、悔しい」と反省。「跳躍の精度をもっと上げたい」と課題を挙げた。個人で優勝した八木太は、クラブとスティックの演技を行った。「(ダブル優勝は)うれしいです。来月の東海総体では、今回の30点を上回る得点を出したい」。鈴木康正監督(47)は「今年のチームは、技術力が高い。高難度のタンブリング(跳躍や回転)が決まる。目標は全国総体で6位入賞」と意気込んだ。