柔道の国際大会グランドスラム(GS)ハンガリーが10日、ブダペストで最終日を迎え、日本勢は男女3階級で優勝した。

男子90キロ級では村尾三四郎(21=東海大)が頂点に立った。初戦の2回戦から粘り強く勝ち上がり、決勝でイタリア選手に指導3の反則勝ち。今年2月のGSパリに続く制覇となった。

先月26日、全日本王者の斉藤立(20=国士舘大)に全日本学生優勝大会の決勝で勝利。当時95キロで170キロの斉藤を破り、チームを6連覇に導いた勢いを国際舞台にも持ち込んだ。

100キロ級では飯田健太郎(24=旭化成)が5試合を勝ち切った。準決勝で昨年の90キロ級世界王者シェラザディシビリ(スペイン)を左の出足払いで秒殺すると、決勝では昨年の世界選手権3回戦で敗れたリパルテリアニ(ジョージア)にリベンジ。内股の技ありで金メダルをつかんだ。

女子78キロ級では、昨夏の東京オリンピック(五輪)金メダリスト浜田尚里(31=自衛隊)が3位だった。初戦の準々決勝でまさかの敗戦。イタリアの元世界ジュニア女王に苦杯をなめた後、敗者復活戦を勝ち、最後は3位決定戦を代名詞の寝技で制した。東京五輪以来1年ぶりの国際大会出場だった。

浜田とともに世界選手権(10月、タシケント)代表に選ばれている78キロ超級の冨田若春(25=コマツ)は優勝。決勝で東京五輪銀メダルのオルティス(キューバ)を破った。【木下淳】