京大経済学部経営学科1年の佐々木晴也(18)が、約1年半ぶりの実戦で5位入賞を飾った。フリーは2位となる122・89点を記録。合計173・71点でショートプログラム(SP)の8位から順位を上げた。

懐かしい雰囲気を楽しみ、佐々木が充実した表情を浮かべた。フリーは名曲ラフマニノフの「ピアノ協奏曲第2番」。アクセルは2回転半にとどめ、ジャンプを次々と着氷させていった。最終盤の3回転フリップこそ転倒したが、完成度の高い演技。受験勉強で今年3月までスケートから離れており「いい感触でできた。お客さんからの手拍子、歓声は、自分自身も元気をもらう。お客さんに(演技を)見せるのはもちろんですが、パワーももらった。期待に応えたいです」と復帰初戦で手応えを得た。

今後はダブルアクセル(2回転半)をトリプル(3回転半)とし、さらにレベルアップを図っていく。15年全日本ノービス選手権ではノービスA(6月30日時点で11~12歳)で佐藤駿(18=明大)に次ぐ2位に入り、のちに北京五輪銀メダルを獲得する鍵山優真(19=オリエンタルバイオ/中京大)の4位を上回るなど、世代を引っ張ってきた1人。復帰1年目の目標も高い。

「最終的な目標は全日本ジュニア選手権6位(以内)で全日本選手権に行くことです。(今大会で3回転半を抜いて)これだけの点数が出るのであれば、さらに上を目指してもいい。できるだけ上を目指していきたいと思います」

力強い目で、冬の大舞台を見つめた。【松本航】

◆げんさんサマーカップ 滋賀県スケート連盟主催の地方競技会。大津市で牛肉などを販売する元三フード株式会社がサポートし、各カテゴリー優勝者には近江牛と同社のゆるキャラ「げんちゃん」のぬいぐるみが贈られる。シーズンが本格化する秋に向けて、多くのトップ選手も現状の確認などを目的にエントリーする。