テニスの4大大会今季最終戦、全米オープンが29日にニューヨークで開幕する。本戦に先駆けて23日(日本時間24日)から予選が始まった。

日本からは男子シングルスの本戦から世界ランキング56位の西岡良仁(26=ミキハウス)、同95位のダニエル太郎(29=エイブル)の2人、女子シングルスの本戦から世界44位の大坂なおみ(24=フリー)が出場する。

予選には日本から男子1人、女子5人が挑戦し、予選3試合を勝ち上がって本戦入りを目指す。

予選第1日は女子で同94位の土居美咲(31)、同195位の本玉真唯(23)の2人が予選1回戦を勝ち上がった。

20年以来3度目の優勝に挑む大坂は全米前哨戦3大会で1勝3敗。14日に閉幕したカナダ・トロントの大会は腰痛で途中棄権した。4大大会4度の優勝はすべてハードコート。その最も得意なハードコートで、なかなか勝ち星がついてこないのは不安材料だ。

今大会は、17年東レパンパシフィック以来出場していないダブルスに興味津々。それも初めて出場する混合ダブルスで、「自分でも信じられない」と、出場に向けて驚きの感想を述べる。ペアの相手は自身が設立したマネジメント会社が契約するキリオス(オーストラリア)だともいわれている。

日本男子では、西岡が好調を取り戻した。コロナ禍になり、気持ちがついていかない状態で、ツアー転戦が苦痛になっていた。世界ランクも今年の序盤には100位以下に転落した。

しかし、7日に閉幕した米ワシントンDCの大会で世界8位(当時)を破るなどして決勝に進出。準優勝に終わったが、20年米デルレービーチ以来の決勝進出で、一気に世界ランキングが51位にまで復活した。得意のハードコートの全米で、ドロー運も引き寄せ、上位を狙いたい。

女子で4大大会23度の優勝を誇り、一時代を築いたセリーナ・ウィリアムズ(40=米国)がこの全米を最後に引退すると表明済み。車いすテニスでは、東京パラリンピック金メダルの国枝慎吾(38=ユニクロ)が、男子シングルス史上初の年間4大大会制覇に挑む。

日本男子で元世界4位の錦織圭(32=ユニクロ)は、左股関節の関節唇損傷のケガで、1月に内視鏡の手術を受けた。昨年10月を最後に、ツアー大会から遠ざかっており、全米も欠場となる。

現在、明らかになっているのは9月26日開幕のサンディエゴオープンが、本戦の推薦出場枠を錦織に与えると発表していること。また、10月3日からの楽天オープン(東京・有明)への出場を表明している。

◆全米オープンテニスは、8月29日から9月12日まで、WOWOWで全日生放送。WOWOWオンデマンドとテニスワールドでもライブ配信される。