合言葉は「リンクアップ」だ。
W杯南アフリカ大会(9月9日開幕)を控えたラグビー女子7人制日本代表「サクラセブンズ」の候補選手が25日、都内で記者会見に臨んだ。
14人が候補に名を連ね、最終メンバーの13人が遠征に参加予定。左膝の故障で21年東京五輪代表入りを逃した大竹風美子(23=東京山九フェニックス)は「アフリカに行くのは初めて。風美子の名前に『風』の文字もある。お父さんからは『アフリカの風を感じて、頑張ってこい』と言われました」と明かし、ナイジェリア出身の父から背中を押されたと明かした。
個性豊かなメンバーが1つになるのは「リンクアップ」という言葉だ。主将を務める平野優芽(22=ながとブルーエンジェルス)は「『リンク』はつながる。『アップ』はお互いの目を見て、前を見る意味があります。しんどい時にも、お互いの顔を見ながら頑張りたい」と理由を明かす。
定めたのは7月の北海道・定山渓合宿。大竹を中心に「みんなに伝わっていく、1つのキーワードを作れたらいいね」と考え、心をつなぐフレーズ「リンクアップ」が生まれた。W杯初戦は9月9日、東京五輪銅メダルのフィジー戦。五輪で最下位の12位となった「サクラセブンズ」にとって、全員が1つになることは金星への絶対条件となる。
今後は26日から千葉・市原合宿に臨み、9月1日のW杯メンバー発表を経て、南アフリカに向かう。選手兼コーチで最年長34歳の中村知春(ナナイロプリズム福岡)は「格上には勢いと我慢強さが大事。言い聞かせて引っ張っていきたい」と言い切った。24年パリ五輪での躍進に向けても、大切な大舞台となる。【松本航】
◆日本代表候補メンバー
大黒田裕芽(28=東京山九フェニックス)
大竹風美子(23=東京山九フェニックス)
大谷芽生(22=立正大)
梶木真凜(22=自衛隊体育学校)
小出深冬(26=アルカス熊谷)
三枝千晃(25=北海道バーバリアンズ)
須田倫代(19=追手門学院大)
中村知春(34=ナナイロプリズム福岡)
永田花菜(22=日体大)
バティバカロロ・アテザ優海(22=ながとブルーエンジェルス)
原わか花(22=東京山九フェニックス)
平野優芽(22=ながとブルーエンジェルス)
弘津悠(21=ナナイロプリズム福岡)
水谷咲良(18=東京山九フェニックス)