アイスダンスで20年4大陸選手権(ソウル)13位などの実績を持つ深瀬理香子(25)が、シンクロ種目に転向していたことが明らかになった。

1923年(大12)に設立された大東文化大の100周年に向け、特設サイトに登場。インタビュー「活躍する大東人100周年記念スペシャル」の1番手として25日に近況が掲載され「これまでアイスダンスという競技を続けてきましたが、今シーズンからシンクロナイズドスケーティングという、1チーム16人で演技をする競技に転向して、カナダ代表のチームに入って今年(2022年)の5月から練習を開始したところです」と報告した。

アイスダンスからシンクロに転向した理由は問われると「もともとシンクロにも興味があったのですが、いままではもう少しアイスダンスをやっていたい気持ちの方が強かったんですよね」と説明。「ただ、パートナーが引退したりと状況が変化する中で、シンクロを本格的にやってみることにしました。以前はシングルもやっていましたし、アイスダンスも計10年弱くらい続けていました。さらにシンクロもやって、3種類の競技を経験できたら面白いと考えたのも大きな理由のひとつです」と続けた。

埼玉・川越市出身。高校2年からカナダ・モントリオールを拠点に技術を磨いてきた。立野在とのカップルで14~16年に全日本ジュニア選手権3連覇。17年は世界ジュニア選手権で13位に食い込んだ。18年平昌オリンピック(五輪)は日本代表の補欠にも選ばれていた。

近年は張睿中オリバー(カナダ)と活動。19年の全日本選手権(東京)で2位となり、新型コロナウイルス感染拡大直前の20年2月には4大陸選手権で13位の成績を残した。

一方で21年の全日本選手権(さいたま)は「オミクロン株」対策で入国規制が厳格化され、外国籍選手の入国がかなわなかったことから、欠場を余儀なくされていた。

学業では、大東大の外国語学部英語学科を20年に卒業。大学院に進み、スポーツ・健康科学研究科スポーツ・健康科学を専攻した。今春の修了後は大東大の所属から外れ、シンクロのカナダ代表入りに伴い、今季から所属が「カナダ連盟」に変わったことも明らかになった。

今後も続けていく競技者としての目標や展望については、こう語っている。

「シンクロのカナダ代表チームは、昨シーズンの世界チャンピオンなのです。強いチームに入っているので、皆の足を引っ張らないように練習して、切磋琢磨(せっさたくま)しながら励んでいきたいと思っています」

指導者になる夢にも触れた。

「世界の超一流の先生方から習ってきた技術を、私も後輩たちに教えられたらいいなと思います。カナダでは日本とは違って、現役選手が指導者を兼ねることができるのです。まずはカナダで競技を続けながら、先生としての実績も一緒に積んで、引退後は日本に戻って指導者の道に進めたらと考えています。シングルやダンス、シンクロまで、いろいろな競技に指導する立場として携わりたいですね」

新たな挑戦を始めた深瀬のインタビュー詳細や動画は、大東大の特設サイト「まんなか学部」に掲載されている。【木下淳】