ラグビー女子15人制W杯ニュージーランド大会を終えた日本代表「サクラフィフティーン」(世界ランク12位)を率いるカナダ人女性のレスリー・マッケンジー・ヘッドコーチ(HC、41)が24日、今後の去就について言及した。

前日23日にはイタリア(同5位)に敗れ、1次リーグ3戦全敗で目標の8強入りを逃した。それでも22年に入り、オーストラリア(同6位)やアイルランド(同8位)から歴史的な初勝利。同HCは開口一番に日本語で「(切り替えは)全然できません」苦笑いし「正直まだ1~2週間、心の切り替えには時間がかかると思います」と明かした。

現時点での契約は22年限りといい、今後に向けての思いも素直に口にした。

「自分のチームに対する気持ちが大きくて強い。このチームの強化に携わって、プログラムの中で見せてくれた発展にもプライドを感じている。それだけ気持ちがある分、いろいろなことにフラストレーションもあった。こういった結果に対して、ベストを出してこうなったことに、やるせなさもあります。そう思うだけの情熱があった。チームに対する気持ちはとても大きい。その分、いろいろな感情が私の中であります」

強化を担当する日本協会の浅見敬子ディレクターは「チームカルチャーや選手のマインドを大きく変えてくれた」とたたえた上で「何が良かった、これからどう変えていくのか、は客観的にも見ていかないといけない。(HCの去就も)全てがこれからという形です」とまずは検証を開始する。次のW杯は3年後、イングランドで行われる。

目標の8強こそ逃したが、海外のクラブから日本選手への関心も高まっているという。マッケンジーHCは「全てを私が聞いたわけではないが、日本の選手へのオファー、関心がある声はかなりたくさん聞かれている。私自身も驚いているが、ポジティブなことだと思っています。日本の選手は世界の女子ラグビーでも、素晴らしいロールモデルになっていると思います」。マッケンジーHCを含め、チームは25日に現地を出発して日本に戻る。収穫と教訓を整理し、次のステップへと進む。【松本航】